もくまおうです!
今年の本屋大賞「成瀬は天下を取りに行く」の続編、「成瀬は信じた道を行く」を紹介します。
前作に比べ登場人物が更に増え、成瀬あかりの行動も更に面白くなっています。
※「成瀬は天下を取り行く」も紹介しています。こちらもぜひご覧ください!
「成瀬は信じた道を行く」から学んだことを3点紹介すると、
①何になるかより、何をやるかのほうが大事
②クレーマーの意見は貴重な意見
③生きてるだけで歴史は作られる
になります。
何になるかより、何をやるかのほうが大事
今作では、主人公成瀬あかりに憧れる北川みらいという女の子が登場します。
北川みらいは小学校の総合学習で、地元で活躍している人をテーマに調べることになり、憧れの成瀬あかりがやっている漫才コンビ「ゼゼカラ」にインタビューをします。
インタビューで、「成瀬さんは将来何になるんですか?」という質問に、成瀬はこう答えます。
「先のことはわからないから何とも言えないが・・・・。何になるかより、何をやるかの方が大事だと思っている」
引用:成瀬は信じた道を行く(ときめきっ子タイム)
「たとえばわたしはパトロールを好きでやっているが、警察官になりたいとは思ってない。会社員になったとしても、パトロールはできるだろう。だからわたしが何になるか未定だが、地域に貢献したいとか、人の役に立ちたいとは思っている」
引用:成瀬は信じた道を行く(ときめきっ子タイム)
これは僕自身も、最近考えたことないなあ・・・・・
入社試験の時には、何をやりたいかは嘘でも話してはいましたが、何を言ったかもすっかり忘れていますね・・・・・
北川みらいは成瀬の回答に対し、
わたしは鳥肌が立った。わたしはこれまで何になりたいか訊かれたら、ケーキ屋さんとかお花屋さんとか好きなお店を適当に答えていた。でも何をやりたいかと考えたら、人を笑顔にしたいとか、別の視点が生まれる。
引用:成瀬は信じた道を行く(ときめきっ子タイム)
と言っています。
僕の場合、このブログでは、
- 本から得た知識を、自分自身のアウトプットとして更に理解したい
- 人の役に立ちたい
と思ってやっています。
ブログだけではなく、日常でも何になるかより、何をやるかを意識したいところですね!
クレーマーの意見は貴重な意見
今作の新たな登場人物で、呉間言美(くれまことみ)という主婦がいます。
成瀬がアルバイトで働くスーパー(フレンドマート)の常連で、クレーマーでもあります。
成瀬は、そんなクレーマーの呉間言美に話しかけるどころか相談をします。
「実は、わたしの働いているフレンドマートでたびたび万引きが起こっている。防犯カメラはあるのだが、なかなか犯人が捕まらない。呉間氏はいつもお客様の声を寄せてくれる熱心な人物だから、万引き犯を捕まえるのにも力になってくれると考えたんだ」
引用:成瀬は信じた道を行く(やめたいクレーマー)
呉間言美は最初は拒否するも、万引き犯の犯行の現場を偶然見てしまいます。このことがきっかけに、クレーマーから万引き犯逮捕に協力する主婦へ。
また成瀬はこのように呉間言美を見ていました。
「わたしは呉間氏のお客様の声に一目を置いていたんだ。ほかのお客様の声は感情的なものや意味不明なものが多いのに、呉間氏の声は状況が伝わるように書かれていて、どこに問題があるのか、よくわかった。店員視点では気付かないことも多いから、呉間氏の意見は貴重なんだ」
引用:成瀬は信じた道を行く(やめたいクレーマー)
成瀬の呉間言美に対する発言は、過去に当ブログで紹介した「人望が集まる人の考え方」
- 相手の自尊心を満たす
- 相手に信頼していることを知らせる
- 相手に知恵を求める
を自然に持っているように感じます。
自由奔放に見えて、実は人との付き合い方は100点満点なのかもしれません。
生きてるだけで歴史は作られる
最後は、またまた新登場の篠原かれんのエピソードです。
篠原かれんと成瀬はびわ湖大津観光大使に任命され、2人で行動を共にします。
篠原かれんは実は父親は市議会議員、母と祖母も観光大使を務めるサラブレッド。
代々結婚して、子どもを産んで、観光大使にするサイクルが篠原家にはあり、お見合いの話まで持ちかけられます。
自分の生き方に悩みますが、成瀬と観光大使を共に行動することで、徐々に自分の好きなように生きようと前向きになっていきます。
2人は、観光大使の日本一を決める観光大使-1グランプリに出場する際ことになります。
観光協会の藤野、米田にも相談し、特に乗り気になっている米田の過去の話を聞きます。
その時、篠原かれんはこう思います。
米田さんの話を聴いていたら、どの大人にもその人の歴史があるんだって思った。観光大使になるために生きてきたことや、無事に観光大使になったことも、すでに私の歴史になっている。この先、明確な目標がなくても生きてるだけで歴史は作られいくし、あんまり心配しなくてもいいかもしれないって、ちょっと前向きになれた。
引用:成瀬は信じた道を行く(コンビーフはうまい)
僕自身も、これまでの生き方に疑問を持ったり、後悔してしまったことは多々あります。
しかし、自分自身の歴史は作られていると考えることで、少し前向きになれました。
まとめ、書評
以上、「成瀬は信じた道を行く」から学んだことを、
①何になるかより、何をやるかのほうが大事
②クレーマーの意見は貴重な意見
③生きてるだけで歴史は作られる
の3点紹介しました。
3点とも新しい登場人物のエピソードであり、成瀬がスパイスとなって、周りを巻き込んで幸せにしていきます。
テンポの良さといい、本屋大賞だった前作以上に面白かったです。
次回作も本当に楽しみにしています!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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