祝映画化! 「傲慢と善良」小野里の名言から学んだことを3点紹介

もくまおうです!

9月27日に映画が公開される、人気小説家辻村深月さんの作品「傲慢と善良」を紹介します。

僕も1ヶ月前に読みましたが、感動するよりも考えさせられた小説です。その点ではまさにこのブログ向き。

特に、結婚相談所の小野里の言葉が女性の恋愛観を客観視していて考えさせられました。

そこで今回は、小野里の名言に絞って学んだことを3点紹介します。

「傲慢と善良」小野里の名言から学んだことを3点紹介すると、

①うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人

②現代の日本は、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎている

③ささやかな幸せを望むだけと言いながら自分につけている値段は相当高い

になります。

目次

うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人

「うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人です。自分の生活を今後どうしていきたいが見えている人。ビジョンのある人」

引用:傲慢と善良(第一部)

婚約していた架(かける)と真実(まみ)。突然真実が架の元からいなくなります。

警察に捜査依頼しても事件性がないことから相手にされず、架は自分で真実を探すことになります。

真実の地元群馬に行き、真実が以前利用していた結婚相談所のスタッフ小野里に会います。

架が婚活がうまくいく人とうまくいかない人の違いについて質問した時、小野里の回答が冒頭の言葉です。

言われて気づきました。
実は、ビジョンのあることは理想を追いかけることより大切ではないかと・・・

小説では、架はこのように小野里に言われて、かつての恋人(アユ)を思い出します。

恋人に結婚を持ちかけられるも、将来のビジョンがなかった架は決意できませんでした。

アユは結婚の先までのビジョンを持っており、架ではなく別の男性と結婚する道を選びました。

僕は結婚は運やタイミングが一番重要だと思っていました。
僕は28歳で結婚できましたが、今思えば妻がちゃんとビジョンを持ってくれていたのではないか?と気づくことができましたね!

現代の日本は、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎている

「現代の日本は、目に見える身分差別はもうないですけれど、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎていて、皆さん傲慢です。その一方で、善良に生きている人ほど親の言いつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて”自分がない”ということになってしまう。傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう、不思議な時代だと思います。」

引用:傲慢と善良(第一部)

「傲慢」と「善良」、それぞれの意味を簡潔明瞭にした一言だと僕は思います。

そして、現代の結婚がうまくいかないのは『傲慢さと善良さ』があると小野里は言います。

架は真実のことを「善良」な部分しか知りませんでした。

真実を探す過程で、真実の「傲慢」な部分を知るようになっていきます。

僕はまもなく40代になります。
周りは結婚10年前後の夫婦が多いですが、うまくいっている夫婦は、お互い「傲慢」と「善良」な部分を受け入れているように感じます。
逆にうまくいってない夫婦は、結婚してから相手の「傲慢」な部分を知り、失望しているようにも感じます。

一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎている時代だからこそ結婚が難しい

この小野里の一言で、一気に引き込まれていきました。

そして、真実がどんな気持ちだったかを知りたくなり、どんどん止まらなくなりました。

ささやかな幸せを望むだけと言いながら自分につけている値段は相当高い

「ささやかな幸せを望むだけ、と言いながら、皆さん、ご自分につけていらっしゃる値段は相当お高いですよ。ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにして見る、皆さんご自身の自己評価額なんです。」

引用:傲慢と善良(第一部)

僕の周りの独身女性でも、まさに「理想なんてない。幸せになりたいだけ」と言っている人がいました(笑)
ああ、まさにこのことじゃん!って。

現在ではマッチングアプリやSNSの出会いは当たり前になり、婚活のハードルが低くなって良かったと個人的には思います。

しかし、ハードルが低くなった分、現代はよりいい相手を見つけようと『傲慢さ』が見えてしまっているように感じます。

僕は、この小説を読み終えた後、アマゾンレビューを読み漁りました。

実際、レビューは共感の嵐。このように感じている女性はたくさんいらっしゃるんですね!

まとめ、書評

以上、「傲慢と善良」小野里の名言から学んだことを、

①うまくいくのは、自分が欲しいものがちゃんとわかっている人

②現代の日本は、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎている

③ささやかな幸せを望むだけと言いながら自分につけている値段は相当高い

の3点紹介しました。

一見ミステリーと思いきや、僕自身が知らなかった女性の「傲慢」な部分が見えて、新たな世界が広がった小説でした。

3点紹介した小野里の話はどれも小説の前半です。婚活をしている女性の視点を知ることで、どんどん後半が面白くなっていきました。

辻村さんの小説は今回で3冊目でしたが(2冊は「かがみの孤城」と「東京會舘とわたし」)、辻村さんが女性から圧倒的な支持を得ている理由がようやく分かりました。

映画も見たいですし、辻村さんの作品、ぜひまた読んでみたいです!

おすすめのブログ記事紹介

Xで仲良くしていただいている今日もおひさまさん。僕とは全く違った鋭い切り口で「傲慢と善良」の書評を書いています!!

こちらもぜひご覧ください!!(ちなみに僕は彼女のブログから本を買いました)

最後までご覧いただきありがとうございました!

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