バックパッカーのバイブル 「深夜特急」から学んだことを3点紹介

もくまおうです。

今回はバックパッカーのバイブルと呼ばれている沢木幸太郎さんの本「深夜特急」を紹介します。

この本を読み終えると、各諸国のリアルさを知るだけではなく、僕自身本当の旅をまだしたことないなと思うようになりました。

本当の旅とは?

その答えが分かります。

「深夜特急」から学んだことを3点紹介すると、

①旅先で出会う人を必要以上に警戒しない

②旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ

③旅は人生に似ている

になります。

目次

旅先で出会う人を必要以上に警戒しない

「深夜特急」は6冊まであります。

旅先で出会う人を必要以上に警戒しない

というエピソードは2冊目、「深夜特急2」からです。

旅先で出会う人を必要以上に警戒しない方がいい。その人が悪人で、君たちをだまそうと近づいてくる可能性がまったくないわけではないけれど、それを恐れて関わりを拒絶すると、新しい世界に入ったり、経験をしたりするチャンスを失ってしまいかねない。

引用:深夜特急2(第六章 海の向こうに シンガポール)

自己啓発本でもよく、コンフォートゾーンから抜け出すというのを目にします。

コンフォートゾーンは心地いいものですが、自分の仲間内だけの交流関係だと成長にはつながりません。

実は、旅も同じなんだとこの本で教えられました。
旅もただ行くだけでは、新しい世界を開くことはできないんですね!

次に紹介しますが、著者の沢木さんは旅にとって大事なのは「人」だと言います。

深夜特急ではたびたび騙す人が出てきます。

沢木さんもどんどん旅で免疫がついて、これは明らかに騙していると見破り、負けずに値切ったりする場面もありました。

沢木さんのような強靭なメンタルは僕にはありません・・

沢木さんは騙されてもいいと言います。

騙されてもいい

深夜特急3の最後には、沢木さんと宗教学者の此経啓助さんの対談があります。

そこでは、インドで得たものとしてこんなことを話されています。

旅先では、いつも負けまい、甘くみられまい、と肩ひじ張っていた。値切ることに妙な自己満足を覚えていたけど、それでよかったんだろうかといまは思う。騙されることは、そんなにいけないことだろうかって。騙されてスッテンテンになったら、今度はこちらが騙せばいい。生きるか死ぬかの一歩手前まで、騙されていいんですよね。騙されまいとして頑張るなんて、もしかしたらつまらないことなのかもしれないと思う。

引用:深夜特急3(対談 十年の後に)

実際沢木さんは旅で1度だけ盗まれたそうです。それはザックにつけた鈴1つ。

子供がきっと、欲しくて盗ったかもしれませんが、沢木さんはものすごく怒ってしまいます。

しかし、恵んでもらったものは数知れずだったです。

これは意外でした!
「海外=怖い」はネガティブなニュースなどを見てしまい、バイアスがかかってるのかもしれませんね。

旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ

これは、4冊目の深夜特急4、カブールでの滞在でのエピソードです。

沢木さんはカブールで数日風邪をひいてしまいます。

その時外界のことに関してほとんど好奇心を失ってしまいます。周囲のアフガン人の親切さがわずらわしく感じてしまいます。

この時、沢木さんはこう語っています。

私たちのような金を持たない旅人にとって、親切がわずらわしくなるというのは、かなり危険な兆候だった。なぜなら、私たちは行く先々で人の親切を「食って」生きているといってもよいくらいだったからだ。

引用:深夜特急3(第十一章 柘榴と葡萄 シルクロードⅡ)

沢木さんの言う「食う」という意味は2種類あります。

  • 人から親切によって与えられる食物や情報が、旅をしていくために、異国で生きていくために必須だということ
  • 人々の親切が旅の目的そのものになっているということ

つまり、沢木さんのような旅人になると、いつの間にか名所や旧跡はどうでもよくなっていくのだそうです。

それよりも重要なことは、

  • 一食にありつくこと
  • 一晩過ごせるところを見つけること

そのためにも、人が大事だと思うようになるのだそうです。

僕にとっての旅行と、バックパッカーにとっての旅行は全然意味が違うんだと思いました。
そして、僕は未だに本当の旅行を経験していないんだとも実感しました。

旅は人生に似ている

これは、5冊目「深夜特急5」のエピソードです。

香港からスタートし、ついにギリシャまでたどり着きます。長い旅も終わりが見えたころに沢木さんはこう感じます。

旅がもし本当に人生に似ているものなら、旅には旅の生涯というものがあるのかもしれない。人の一生に幼年期があり、少年期があり、青年期があり、壮年期があり、老年期があるように長い旅にもそれにいた移り変わりがあるのかもしれない。私の旅はたぶん青年期を終えつつあるのだ。何を経験しても新鮮で、どんな些細なことでも心を震わせていた時期はすでに終わっていたのだ。そのかわりに、辿ってきた土地の記憶だけが鮮明になってくる。

引用:深夜特急5(第十四章 客人志願 ギリシャ)

旅には、

  • 子どものころと同じように、何もかもが新鮮な時期
  • 老年期のように、何もかも感動することはなくなり昔をなつかしむ

といった時期があり、まるで、人生と同じように感情が変わるようです。

沢木さんのように旅が青年期を終えつつあるときは、旅を終える必要があると感じました。

沢木さんは、このよう感情が芽生えた最大の理由は時間だと言います。

改めて、お金より時間が最も大事なと痛感させられます。

まとめ、書評

以上、「深夜特急」から学んだことを、

①旅先で出会う人を必要以上に警戒しない

②旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ

③旅は人生に似ている

の3点紹介しました。

この本を読むと、旅の考え方が変わります。

そして、まだ本当の旅を1回もしたこともないとも。

しかし、本当の旅をしなくても、この本を読めば、まるで本当に旅を経験しているような気持ちになれます。

恐らく、僕はこのようなバックパッカーを今後することはないとは思いますが、旅に興味がある人に出会ったらこの本を薦めます。

沢木さんの旅は、まさに「DIE WITH ZERO」にもあった残りの人生で尽きることのない「記憶の配当」を与えてくれると思います。

最高にワクワクする本です!ぜひ読んでみてください!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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