もくまおうです!
今回は、インデックス投資の名著「インデックス投資は勝者のゲーム」を紹介します。
世間でも新NISAが話題になっており、人気のeMAXIS slimシリーズといったインデックスファンドの商品が売れています。
インデックスファンドを作ったのがバンガードの創設者、インデックスファンドの父とも呼ばれているジョン・ボーグルさんです。
そのジョン・ボーグルさんが遺した名著が「インデックス投資は勝者のゲーム」であり、この本から学んだことを3点紹介すると、
①投資の成功と失敗は「コスト」と「複利」にかかっている
②金融市場の短期的な怒りや響きは無視
③株式と債券に投資する
の3点になります。
投資の成功と失敗は「コスト」にかかっている
色んなインデックス投資の本が世の中に出ていますが、「インデックス投資は勝者のゲーム」は、どの本よりも「コスト」の重要性を説明しています。
投資において、リターンについては時間が友となり、コストは敵になります。
これは複利と関係しています。
本では、
- 年間7%のリターンだった場合
- 年間2%のファンドのコストがかかり、年間5%のリターンの場合
を比較していますが、ドルで紹介しているので、少し分かりづらいです。
より分かりやすいよう、野村証券のマネーシュミレーターを使います。
150万円を元本で、(本では1万ドルなので1ドル=150円とした場合)年間7%、年間5%のリターンだといくらになるか比較します。
年間7%の場合、
- 10年で295.1万円
- 20年で580.5万円
- 30年で1,141.8万円
年間5%の場合、
- 10年で244.3万円
- 20年で398万円
- 30年で648.3万円
年2%の経費だけでこれだけの差が出てしまう・・・
本で「複利というマジックはまさに奇跡」という通り、複利の力はすごいですよね・・・・
コストは最初はあまり影響がないかもしれませんが、複利の力によって長期になればなるほど影響が出てしまうのです。
金融市場の短期的な怒りや響きは無視
ジョン・ボーグルさんは、「株式市場は、投資という事業にとっては認知のゆがんだ世界」と言っています。
市場は投資家たちが本当に重要なこと、つまり企業がもたらすリターンがゆっくりと蓄積されていくという事実ではなく、短期的な期待に焦点を当てさせることがあまりにも多いからです。
ジョン・ボーグルさんは、投資で成功する方法をこう述べています。
投資家に向けた私の忠告は、金融市場に見られる感情の短期的な怒りは無視し、企業の生産的かつ長期的な経済学に集中すべきである、ということだ。
投資で成功するためには、株価という期待の市場から抜け出て、企業という現実の市場に釣竿をたれるべきである。
引用:インデックス投資は勝者のゲーム 第2章
つまり、コストが極めて低いインデックスファンドを買い、後は何もせず、じっとしていることなんですね!
株式と債券に投資する
本では、株式投資をするだけではなく、
- 短期的には債権が株式よりも高いリターンをもたらしたことが多い
- 株式が大きく下落するときの危険防止策となる
といった理由から、債券も購入することを推奨しています。
1992年に、バンガード社は、アメリカ株を60%、アメリカ国債40%とした極めてコストの低いバランス型インデックスファンド(経費率0.14%)組成しました。
このファンドは、
- S&P500が38%下落した2000~2002年では、下落率はわずか14%
- S&P500は37%下落した2008年では、下落率はわずか22%
となりました。
市場の暴落に全く動じない投資家なら、コストの低いS&P500のインデックスファンドを100%でも良いとしています。
自分が、現在の投資資産からどれくらい下落しても耐えられるか。
それによって債権の比率を考えたいですね!
まとめ、書評
以上、「インデックス投資は勝者のゲーム」の内容から学んだことを、
①投資の成功と失敗は「コスト」と「複利」にかかっている
②金融市場の短期的な怒りや響きは無視
③株式と債券に投資する
の3点紹介しました。
新NISAのブームで様々なインデックスファンドが出ています。
しかし、この本を読むと、結局は「長期・分散・低コスト」の株式・債券のファンドでいいと思いました。
高いリターンを求めて、リスクが高い株式投資をする必要はありません。
短期的な値動きに動揺せず、長期投資できるポートフォリオを構築していきたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
※「インデックス投資は勝者のゲーム」同様、歴史ある名著で「敗者のゲーム」も紹介しています。こちらもぜひご覧ください!
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