もくまおうです!
今回は、 米投資運用会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークスさんの本の名著「投資で一番大切な20の教え」を紹介しました。
あのウォーレン・バフェットさんが絶賛し、バークシャー・ハサウェイの株主総会で配布した本でも有名です。
この本は、ハイリターンを目指す本ではなく、リスクの概念を考える本です。
「投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識」から学んだことを3点紹介すると、
①投資で重要な学問は心理学
②リスクをコントロールする
③振り子を意識する
になります。
投資で最も重要な学問は心理学
僕は本の中でこの名言が好きです。
投資の世界で最も重要な学問は会計学でも経済学でもなく、心理学である。
引用:投資で一番大切な20の教え(4.価格と価値の関係性に目を向ける)
投資は、一種の人気投票です。
だからこそ、株式の本質的価値と価格の関係性に目を向けることが重要で、最も危険なのは人気の絶頂に資産を買ってしまうことです。
過去にあったバブルの始まりには、一抹の心理がありました。
- チューリップは美しく、(17世紀のオランダでは)希少価値がある
- インターネットは世界を変える
- 不動産はインフレに強い資産で、住宅であれば住み続けることができる
このようなバブルでは、本来あるべき価格と本質的価格の関係性が完全に無視されていました。
最近は半導体株が人気です。
しかし、「上昇率がすごいから買う」、「周りが買ってるから買う」
といった理由だけでは、損する可能性も高くなります。
本質的価値を見極めてから買うことが重要ですね!
リスクをコントロールする
世間の目では、高いリターンをあげた投資家の方が評価されます。
ウォーレン・バフェットさんは毎年20%のリターンをあげ、絶賛されています。
でも実際は、高いリターンをあげているだけではありません。
巨額の損失を出すことなく安定した成績を記録していることを評価すべきなのです。
実際、バフェットさんはITバブルの時に、IT企業を買いませんでしたね!
(参照: バフェットがITバブル期にIT企業を買わなかったワケ)
本ではこう述べています。
卓越した投資家というのは、他の投資家よりも高いリターンを記録するものではなく、他の投資家よりも低いリスクをとって、やや低いリターンを達成する(あるいは、はるかに低いリスクをとって、やや低いリターンを達成する)者ではないだろうか。
もちろん、相場が安定あるいは上昇している時には、ポートフォリオに付随するリスクの大きさはわからない。
潮が引かなければ、泳いでいる者のうち、誰が水着を着ていて、誰が丸裸なのかはわからないと、ウォーレン・バフェットが言うのはそういう意味だ。
引用:投資で一番大切な20の教え(7.リスクをコントロールする)
このように、投資で成功するには、高いリターンよりもいかに損失を抑えられるかが重要になります。
振り子を意識する
投資には、サイクルがあることを忘れてはいけません。
振り子の軌道の中心点は「平均」とし、軌道の一端からもう一端へと揺れ動きます。
投資の世界も、振り子に似ています。
- 陶酔と沈滞の間を
- 好材料への歓喜と悪材料に対する脅迫観念の間を
- 過大評価と過小評価の間を
このように、振り子のように揺れ動いています。
投資のサイクルを振り子のように考え、今市場はどこにいるのかを考えるのかが重要です。
リーマンショックの時を例にすると、
- 2005年~2007年の間はすべてが順調。人々は高いリターンを求め、価格の安さやリスク・プレミアムの訂正水準、投資家保護といった点にこだわらなかった。
- 2007年後半から2008年は、人々は損失を出すことだけを懸念するようになった。振り子が軌道の反対側への一端へと振れた。少しでもリスクのにおいがするものから手を引き、利回りがゼロに近い安全資産の国債へ逃避した。
このような状況が起きた場合、人々の心理の逆を目指すことが投資を成功させるカギです。
まとめ、書評
以上、「投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識」から学んだことを、
①投資で重要な学問は心理学
②リスクをコントロールする
③振り子を意識する
の3点を紹介しました。
投資は人の心理で大きく左右されます。
市場サイクルを見極め、振り子を意識し、冷静を保てるかが大切です。
そして、ウォーレンバフェットさんのように、高いリターンよりもいかに損失を抑えられるかが重要だと学びました。
やはり、世界一の投資家は偉大ですね!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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